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新しい時代を乗り切るための6つのソフトスキルとは

新しい時代を乗り切るための6つのソフトスキルとは

 

新型コロナウィルスによる危機は、世界の様相を一変させ大きな混乱をもたらしました。これらの変化の中には、コロナ危機前から潜在的に進行していたものもありまが、今回のコロナ禍を契機とした多層的な変化により顕在化していきました。こうした現状下で企業が求めているのは、変化し続ける状況に効果的に対応できるソフトスキルを有した人材です。

では、ソフトスキルとは一体何を指すのでしょうか。例えば、ハードスキルとは、ウェブ設計やコンピューティングなどの技術的能力やライティングのようなスキルを指します。しかし、ソフトスキルを定義することは非常に難しいものです。例を挙げて説明すると、あなたがある状況に置かれたとします。その状況でどのように振舞うか、その状況にどのように対応するかは、あなた自身が有しているソフトスキルによって大きく異なります。問題が発生したとき、あなたはすぐにそれに対処したり、解決したりすることが出来ますか?それとも、躊躇して尻込みしてしまいますか?

新しい時代で成功するために必要なソフトスキルとは

私が確実に言えるのは、今回のコロナ禍により、私たちの働き方が急激な変化に晒されているということです。そして、企業はこれからの人材に対して、以下の6つのスキルを求めるようになっています。こうしたスキルを身に着けて、出来る限りの準備をして新しい時代を迎えましょう。

1. 順応性

好むと好まざるとに関わらず、新しい時代には、変化を受け入れて順応していくことが求められます。世の中のニーズや期待は常に変化しており、企業はこうした潮流の中でビジネスモデルを全般的に転換していく必要があるのです。この動きは、結果的に私たちの仕事にも影響します。組織的なものであれ、技術的なものであれ、スキルを要するものであれ、私たちの仕事は変化の歩みを止めることはありません。この傾向は、今後も持続していくことでしょう。

将来の見通しが立たない状況が続いています。こんな時企業は、心地の良い場所から敢えて抜け出し、危機による変化を成長とイノベーションのチャンスとして捉えることが出来る人材を求めるのです。

今回のコロナ禍で、皆さんは予想すら出来なかった逆境や困難な状況に直面し、これらを乗り越えて来たことでしょう。不安や困難を感じることもあったでしょうが、こうした試行錯誤の中で変化への適応力や対応力を培って来られたのではないでしょうか。

新しい時代への適応が難しい時は、ヘイズのグループ・ヘッド・オブ・チェンジ、アレックス・フレイザーのアドバイスを参考にして下さい。アレックスは、このブログの中で、変化に素早く、効果的に対処するために必要なポイントを説明しています。特に強調しているのが、「本能的な警戒心」です。「激しい変化に晒されると、人間の脳内では警戒心が大きく作動するようになり、私たちに注意深く行動するよう命令を下してきます。まずは、目の前の変化を冷静に見つめましょう。そして、自分はこの変化を乗り切ることが出来ると言い聞かせて下さい。そうすれば、慎重に、落ち着いて、心を開いて変化を受け入れることが出来るようになるでしょう」。

この一年間であなたの考え方に何か変化は生じましたか。自分の内面と向き合い、自分の心としっかり向き合ってみましょう。変化に素早く対応出来ていたのであれば、既に成長のための心構えが出来ていたのかもしれません。ヘイズのCEO、アリスター・コックスが説明しているように、成長思考とは「新しいことに出会うチャンスが無限に溢れているのが人生だ。失敗も学習と進歩の一つの過程である」と考えることが出来る力のことなのです。

2. 学習意欲

新しい時代に不可欠なソフトスキルの上位に挙げられるのが学習意欲です。今回のコロナ危機は、企業にも労働者にもあらゆるものが一瞬で変化する可能性があるという事実を突きつけました。 変化が起これば、求められるスキルも変化します。つまり、あなたは現在の勤務先、そして未来の勤務先のニーズに対応するためにも、優先的に自分自身のスキル向上に取り組んでいかなければならないのです。

ヘイズ・オーストラリアのディレクター、ジェーン・マクニールは、コロナ禍の終息後、最も良いポジションについているのは、スキルアップに重点的に取り組んだ人たちだとと最近のブログの中で予想しています。昨今のように先行きの見通しが立たない時代には、次の時代に向けて準備をしておくことが大切なのです。転職を考えているのであれば、スキルアップと学習に時間をかけて下さい。未来の採用企業にあなたの学習意欲をアピールすることが出来るでしょう。この不透明な時間を、自己啓発や知識の拡充のために有意義に使用していきましょう。

自分の職業に関するトレンドや変化を理解し、新しいことを学ぼうとする姿勢は、業界や規模の大小を問わず、あらゆる企業に重視されます。この傾向が顕著に伺われるのが、ハードスキルやテクニカルスキルの新陳代謝が高い業界です。技術は常に進化します。こうした進化を学び習得するためにも、自ら意欲的に学ぶ姿勢を持つことが非常に重要なのです。そしてこうした姿勢が、最終的に企業の発展や繁栄に繋がります。また、学習意欲は、自分自身を客観的に認識出来る力と密接に関係しています。業界の趨勢が変化すれば、現在のスキルや知識では対応しきれなくなります。ですから、常に自分自身を振り返り、自分に不足しているスキルを見極め、これを補填していく努力が必要なのです。

3. エモーショナル・インテリジェンス(EQ

ハーバード大学のハワード・ガードナー博士は、EQを「他者の感情を理解するとともに、他者を動機付けながら協力して仕事をしていくことが出来る能力」と定義しています。また、ヘイズ・ジャパンのマネージング・ディレクター、グラント・トレンズは、EQのレベルを測定するための基準として、以下の4点を挙げています

  • 他者が不満や不安などネガティブな感情を持っているときに、これに気付くことが出来ますか?
  • 自分自身のポジティブな感情を知覚し、これを上手く利用することが出来ますか?
  • 他者の話に「聞く耳」を持っていますか?
  • 自分自身の感情が、周囲や自分自身にどのような影響を及ぼすか理解していますか?

優れたEQは、難局を切り抜けるために欠かすことが出来ません。「Emotional Intelligence 2.0」の共著者の一人、トラヴィス・ブラッドベリ―博士は、世界経済フォーラムのウェブサイトに掲載された記事の中で、「高いEQを持っている人材は、状況が悪化する前にこれを察知して、事前に対処することが出来ます。適切に状況判断することで、ストレスを上手くコントロールすることが出来るようになるのです」と説明しています。このように考えると、EQとはまさに現在、そして将来を乗り切るために必要なスキルなのかもしれません。残念ながら、当面の間困難な状況は続いていくでしょう。様々なケースを想定し、高いEQを身に着けて難局を切り抜けて行きましょう。

ブラッドベリ―博士は、自身が勤務する企業でも、EQに関する調査を実施しています。それによると、業績上位者の90%は優れたEQを有していることが判明しています。この調査が意味するのは、EQが向上すれば、危機対応力が増すだけでなく、現在、そして将来の仕事でトップクラスの業績を収めることが出来るようになるということです。

4. 対人関係とコミュニケーションスキル

毎日のように新しいことを学び、課題や問題に有効なソリューションを考える。これは、非常に重要なソフトスキルです。しかし、他者にこうした取り組みを有効に伝えることが出来なければ、せっかくのスキルも効果を発揮することが出来ません。「私は変化に適応できます」と言葉でだけ伝えても不十分です。具体例を挙げて、その局面でどのように適応したかをわかりやすく伝える必要があります。企業は、優れたコミュニケーション能力で、どのような立場の人々にもプロフェッショナルらしく、わかりやすく伝えることが出来る人材を高く評価するものなのです。

ヘイズ・オーストラリアのディレクター、ジェーン・マクニールも 最近のブログで指摘していますが、同僚やステークホルダーとのコミュニケーションは、コロナ危機前と比べて大きな変化を遂げました。対面式のコミュニケーションが著しく減少する一方で、リモートによるコミュニケーションが激増したのです。また、ハイブリッド勤務が普及し、同じチーム内に在宅勤務者と出勤者が混在するようになると、「バーチャル」な方法で人間関係や協力体制、生産性を維持していくことが求められるようになりました。こうした趨勢の中、今後はより高度なコミュニケーションスキルや人間関係構築力が、一段と重視されるようになるでしょう。オンラインによる会議やプレゼンテーションを成功させるためには、自信を持って臨むことが必要ですが、その「自信」の在り方にも変化が生じています。しかし、バーチャルな環境に必要な自信も、時間の経過とともに自然に身についていくに違いありません。

5. 問題解決能力

物事は、計画通りに進んではくれません。今回のコロナ禍で私たちが身をもって経験したのは、まさしくこのことです。2020年に私たちが経験したことを事前に予測できた人は、ほぼ皆無と言って良いのではないでしょうか。時代の趨勢に素早く対応し、問題を効率的、効果的に解決できる人材への需要が高まっています。

問題解決能力を向上する方法については、以前ヘイズのチーフ・テクノロジー・オフィサー、モヒト・タルワーが自身のブログで紹介しましたが、能力向上のコツは、問題を可能な限り可視化することです。「問題のプロセスの全体像をつかみ、文書に書き出してみることをお勧めします。次にこれをシンプルなダイアグラムにまとめてみましょう。ルールなどに囚われる必要はありません。シンプルに図示化することで、その問題の最も複雑な部分を明確に把握することが出来るようになります」とタルワーは説明しています。

また、ヘイズ・カナダのプレジデント、ロワン・オーグレディは、チーム全体で問題解決に向けたディスカッションを行い、危機を乗り越えることの重要性を述べています。 この能力は、自分自身のキャリアに関する課題を解決するためだけに必要なのではありません。現在、そして未来の上司が抱える課題や、変化し続ける企業のニーズに応えるためにも不可欠なスキルなのです。

6. 創造性

新しい働き方が浸透する時代に、ますます重要になるのが創造性です。先行きが不透明で変化が激しい時代には、予算にも制約が課され、高いコスト意識が求められるようになります。資金などのリソースに制約が課せられる中で企業が求めるのは、クリエイティブな発想やソリューションです。つまり、納期などの制約を厳守しながらも成果を上げることが出来る人材が必要とされるのです。

創造性を向上させる方法が分からない場合は、公認産業心理学士のマギー・エヴァンス博士の アドバイスを参考にして下さい。エヴァンス博士は、創造性と革新性を醸成するための方法として、以下を提唱しています。

  • 余裕を持った行動を。最高のアイディアは、本来の目的とは無関係な行動をしているときに浮かびます。
  • 好奇心と遊び心を持って。「こんな時、私が尊敬するあの人ならどうする?」、「時間とリソースがもっとあれば、私には何が出来る?」、「今日中に解決策を見つけなければならないとしたら、どうすればいい?」などと様々なケースを想定して、思考方法をリフレッシュしていきましょう。
  • ポジティブな環境を作りましょう。困難なプロジェクトにチームで取り組むときは、明るい話題を積極的に取り上げたり、前向きな行動をとるようにしましょう。

創造性が必要なのは、いわゆるクリエイティブな仕事だけではない、とヘイズUKのカレン・ヤングは語ります。「創造性は、問題解決や戦略の立案、ビジネスを進めるためのアイディアの創出に不可欠なもの」であり、決して機械やコンピュータで代替出来るものではないのです。 

さて、新しい時代に必要なスキルについては十分お分かりいただけたと思います。では、これらを伸ばすためには、どのようにすれば良いのでしょうか?このブログでは、数例をご紹介しましたが、以下のブログでは、さらにこれを詳しく説明しています。ぜひ、ご参考にご覧下さい。

また、これらのスキルを十分に身に着けたら、履歴書にも記載しておきましょう。 スキルを習得した経緯やスキルを発揮した具体例、またそのスキルにより達成した成果を具体的な数値と共に 説明出来るように準備しておいて下さい。

今回ご紹介したソフトスキルは、ぜひ早めに習得して下さい。そうすることで、上司や企業もあなたに注目するようになります。企業の礎は人です。そして、ビジネスは人と人との交わりで成立します。ソフトスキルが将来一段と重要になるのは間違いありません。

今回のブログでは、新しい時代に欠かせないソフトスキルについて、その一部を紹介しました。この他にも、チームワークや組織力、クリティカルシンキング、リーダーシップ、時間管理など、重要なソフトスキルは数多く存在します。自分自身の長所や短所を振り返り、強化すべきスキルを検討してみましょう。デジタルリテラシーや技術的なスキルと共に十分なソフトスキルを身に着けることで、将来のキャリアを切り開いていくことがきっと出来るようになります。
 
 

ヘイズ・オーストラリア&ニュージーランド 

ニック・デリギアニス

 
ニック・デリギアニスは1993年にヘイズに入社して以来、ビクトリア州、南オーストラリア州、タスマニア州、ノーザンテリトリーでのヘイズの運営を担当するディレクターをはじめ、ビジネスの様々なコンサルティングやマネジメントを担当してきた。2004年にはヘイズの取締役に任命され、2012年にはオーストラリア・ニュージーランド担当のマネージング・ディレクターに就任。

ヘイズに入社する前は、人事管理とマーケティングの経験があり、心理学の正式な資格も持っている。

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