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AIエンジニアになるには?仕事内容・必要なスキル・転職方法を紹介

AIエンジニアになるには?仕事内容・必要なスキル・転職方法を紹介

AIエンジニアは、AI(人工知能)を使ったシステム開発を手がける技術者です。機械学習やディープラーニングを活用しながら、データの学習や分析を行い、最適なAIを構築することが主な仕事です。
 
AIエンジニアにはAIの専門知識やプログラミング技術といったITスキルはもちろん、数学的知見や論理的な思考が求められます。世界的に注目を集める最先端技術のプロとして、幅広い業界で活躍が見込める上、高年収も狙えるため人気が高まっています。
 
この記事では、AIエンジニアの仕事内容や求められるスキル、転職方法について詳しく紹介します。AIエンジニアに就くために必要な情報をまとめていますので、AIエンジニアに興味がある人はぜひご覧ください。

目次

  1. AIエンジニアとは
  2. AIエンジニアの仕事内容
  3. 類似したエンジニアとの違い
  4. AIエンジニアに必要な4つのスキル
  5. AIエンジニアに向いている人材の特徴  
  6. AIエンジニアのやりがい
  7. AIエンジニアのなり方   
  8. AIエンジニアに転職するならヘイズ・ジャパン

AIエンジニアとは

AIエンジニアとは、AI(Artificial Intelligence)を使ったシステム開発やデータ解析などを行うエンジニアのことです。日本語では人工知能と訳されるAIは、人間の知性をコンピューターで再現する試みやテクノロジーを意味します。
 
人間と同じ学習をAIが行うことを機械学習と呼びます。ビッグデータと呼ばれる大量のデータを機械学習によってAIへ教育することや、AIデータの検証、分析を通して精度の高いAIを構築することが、AIエンジニアの役割です。
 
AIを活用した製品やサービスには、室内を自動で掃除するお掃除ロボットや、自動車の自動運転システムなどがあります。AIエンジニアは今後より多くのシーンで必要とされるAIシステムの開発や実装に携わる人材です。
 

AIエンジニアの仕事内容

AIエンジニアの仕事は主に3つの分野に分けられます。所属する企業やチーム、担当プロジェクトなどによって具体的な業務内容や担当範囲は異なりますが、基本的なAIエンジニア業務は共通しています。それぞれの仕事内容について詳しく見ていきましょう。


AI開発

AIエンジニアのメイン業務は、AI開発です。AIを活用したシステム開発において、理想的なパフォーマンスが出るようにシステム処理や実装、テストを通して確認していきます。声認識や画像認識などの機能を装備するAIを作る際に、ユーザーやデバイスと相性の良い仕様に仕上げることも、AIエンジニアの重要な業務です。
 
機械学習モデルを構築するプログラムをまとめたものはライブラリと呼ばれ、AI開発にはKerasやTensorFlow、PyTorchといったライブラリが使われています。AI開発のプログラミング言語としてはPythonが主流ですが、RやC++など他の言語も活用されています。
 

学習

AIの開発後には、AIにデータを入れて精度を上げていく「学習」のステップへ進みます。AIにおける学習とは、AIに大量のデータを処理させ、教育していく作業のことです。AIエンジニアは、AIに学習させるデータの収集や作成から行うことが多く、クレンジングと呼ばれる不要データの削除も担当する場合があります。
膨大な情報をAIで効率的に処理する機械学習では、アルゴリズムを用いながら、人間では気づかない法則性や関係性を見つけだすことが可能です。また、人間の脳のようなネットワークを組み合わせて、複雑なパターンを学習しながら発見するディープラーニング(深層学習)も、AI学習に含まれます。
機械学習やディープラーニングは、AI学習の代表的な手法であり、多くのAIエンジニアの業務で活用されています。
 

分析

AI学習の後は「分析」を行います。AI分析とは、AIが自動的に抽出したパターンやルールを使って学習データを分析し、状況判断を行う作業です。
AI分析で扱うデータは幅広く、音声や文章、画像といった素材の他、自動車の運転や人材そのものなどが含まれます。声の音声分析や書いた文章、画像などユーザーのデータをAIに分析させ、得られた結果をリサーチに活用しています。
 
AI分析に必要なデータの提供は、AIエンジニアの担当業務です。AIのデータ処理の結果を分析するデータサイエンティストや、データアナリストと共に作業する場合もあります。
 

類似したエンジニアとの違い

AIエンジニアと類似したエンジニア職も少なくありません。実際にAIエンジニアの求人を調べると、機械学習エンジニアやデータサイエンティストといった職種も頻出します。一般的なAIエンジニアと類似する技術者との違いを理解するために、各エンジニアの特徴を解説します。
 

機械学習エンジニア

機械学習エンジニアとは、AI技術の中でも機械学習に特化して、開発や実装などプログラミング分野を手がけるエンジニアです。機械学習エンジニアは、機械学習においてサービス開発や設計、分析から運用・保守までを担当します。加えて、機械学習システムのモデル開発や基盤構築、最新技術の調査研究といった業務を行う場合もあります。
 
一方、AIエンジニアは機械学習に特化するわけではなく、AIの開発や活用などAI全般に携わる技術者です。仕事の中心であるAI開発だけでなく、AIの学習やデータ分析なども担います。
機械学習はAI開発の重要な一部であるため、機械学習エンジニアとAIエンジニアは混同されやすいものの、AI開発における位置付けや担当業務の範囲に明確な違いがあります。
 

ITエンジニア

ITエンジニアは、仕様書や企画書に従ってシステムを開発する技術者です。ITエンジニアとAIエンジニアには、決められた指示内容通りにシステムを開発する点は共通していますが、使用する言語や役割が異なります。
 
ITエンジニアが主に扱うプログラミング言語は、JavaやC#が多いですが、AIエンジニアではPythonやR言語、C++などが一般的です。
 
また、ITエンジニアの作業工程や構築するシステムの型はある程度決まっています。一方AIエンジニアの場合、候補となるAIの仕様や機能のうち、適切なものを考える上流工程から携わるケースが多いでしょう。
 

データサイエンティスト

データサイエンティストは、AIエンジニアと関連性の強い職種の1つです。データ解析を行うという共通点がありますが、具体的な業務内容や目的は異なります。
 
データサイエンスとは、アルゴリズムや統計といった情報科学理論を活用してデータを分析し、有意義な知見を見出すための研究分野のことです。
 
データサイエンティストは、データ解析を通してサービスや品質向上に役立つ情報を提供し、成果向上や課題解決の提案を行うなどコンサル要素の強い職業です。また、統計モデルの作成や機械学習アルゴリズムの調整など、研究者や統計学者に近い作業も含まれます。一方AIエンジニアは、AIにおけるデータ学習や分析といったAI開発関連の作業がメインです。
 
データサイエンティストの平均年収は約507万円といわれ、実績やスキル次第では年収1,000万円以上も狙えます。AI開発をはじめ、ビッグデータや機械学習を扱う場面で必要な人材であるデータサイエンティストは、今後さらに需要が高まっていくとされ、将来性のある職種といえるでしょう。
 

AIエンジニアに必要な4つのスキル

AIエンジニアの概要を押さえたところで、AIエンジニアに必要なスキルについて見ていきましょう。AIの専門家であるAIエンジニアは、機械学習などAI関連の知識やプログラミング技術まで、幅広いスキルが求められます。中でも代表的な4つのスキルについて、詳しく解説していきます。
 
AIエンジニアを含め、IT職種に活かせるおすすめのIT資格については、下記記事で詳しく解説していますので併せてご覧ください。
 

1.プログラミング知識

AIエンジニアは、AI開発に使うプログラミングの知識が必要です。AI開発の中心言語であるPythonは、AIでの機械学習に使われるライブラリが豊富に用意されており、AI開発やデータ解析で使うため、最低限身に付けておくべきスキルといえます。
 
他にも、統計解析向けのR言語やWebシステムとの親和性が高いJavaScriptなどは、AI開発の現場でよく使われています。また、最高水準の速度が出るC++言語の習得も有利です。
基本的なプログラミング技術はもちろん、言語そのものへの理解もAIエンジニアの活動に必要です。複数のプログラミング言語をマスターすることで、多方面でAIエンジニアとして活躍できる可能性が高まるでしょう。
 

2.数学的知識

AIエンジニアには、数学的知識も必要です。AIのプログラムは数学の理論をベースに作られています。確率論や統計学、微分積分、線形代数といった分野は、AI開発の場面で多く使用されており、最低限の知識は押さえておく必要があります。
 
AI学習で大量のデータを集めた後、求めている結果を導き出すのに最適な解析方法を判断する際、数学の知識やフレームワークを用います。
統計学を筆頭とする数学的知識があれば、AI開発だけでなくデータ解析でもスキルを発揮することが可能です。ビッグデータの分析やアルゴリズムといった基本情報を理解するためには、数学的思考力も求められます。
 

3.機械学習やディープラーニング知識

AI開発で使う機械学習やディープラーニングの知識は必須です。機械学習にも種類がありますが、大量のデータの中から正解と一致するものを探す方法や、数値などをもとに答えを導き出す方法は、機械学習の基本となる部分です。
 
また、アルゴリズムをもとにデータを評価する強化学習も用いられます。ディープラーニングも強化学習に近い特性があり、AI技術を人間の仕事に近づけるために重要な要素です。
AIエンジニアは、こうした機械学習のアルゴリズムやモデルをあらわす数式、データ解析や統計などの理論を理解しておく必要があります。機械学習とディープラーニング両方の知識を有していることで、より多彩なAI開発案件に対応できるでしょう。
 

4.データベース運用の知識

AI開発において、深層学習や機械学習でビッグデータをより効率的に有効活用するためには、データベースの運用知識や技術が必要です。
データベースの定義や操作、制御を行う際に使われるデータベース言語にも種類がありますが、代表的なものにSQLがあります。SQLは、ISOで標準規格化されているため、他のデータベースでも応用しやすいことなどから多くのシーンで採用されています。
 
AIによるデータ処理に携わる者として、AIエンジニアにはSQLをはじめとするデータベース言語を活用できるスキルや、データベース管理システムについての知見が求められています。
 

AIエンジニアに向いている人材の特徴

AIエンジニアに向いている人材に共通する特徴があります。AIエンジニアに必要とされるスキルを身に付けていることが理想的ですが、仕事内容に使える能力や特性を備えていることも望ましいでしょう。AIエンジニアに適した人材に備わっていると良いとされる、3つの主な素質について紹介します。
 

論理的な思考ができる

AIエンジニアとしてデータ解析やアルゴリズムなどを取り扱う上で、論理的な思考ができることが重要です。AI開発での機械学習に伴うビッグデータの取り扱いには、数学的な知見や理論立てて考えられる能力が求められます。
 
主観や直感など感覚的なものではなく、導き出されたデータを根拠に、情報を冷静に分析、検証できるスキルが必要です。AIの専門知識やプログラミング言語と同じくらい、論理的スキルは重要視されます。日頃から、物事の原因と結果の関係や、道筋を客観的に考えられるよう意識していくと、AIエンジニアの現場でも役立つでしょう。
 

好奇心が強い

好奇心が強いこともAIエンジニアに求められる素質の1つです。AI技術は最先端分野として期待を集めている一方で、開発途中のフィールドなので大きな発展の余地があります。AIテクノロジーは日々急速に進化を遂げており、移り変わりの激しい環境の中で、新しい知識や技術を能動的に習得する姿勢が必要です。
 
積極的に自分の活躍フィールドを広げていくために、主体性を持って未知なことを学び続ける意欲も大切です。活躍できるエンジニアになるためには、新しいことを吸収する貪欲さや向上心が強い人、何より学ぶことが好きな人に向いている職種といえるでしょう。
 

AIエンジニアのやりがい

AIエンジニアの活動を通して感じられるやりがいは多岐にわたります。AI技術は時代の最先端テクノロジーであり、世界レベルでの技術革新に携われます。
 
また、IT業界でも注目度の高いエンジニア職の中でも、AI技術を扱えるAIエンジニアは多くの企業から求められる可能性が高く、高い年収が見込めます。国内大手企業では年収1,000万円以上も狙えるでしょう。
 
日本では政府がDXの一部などでAI技術の活用推進を掲げており、業界の垣根を越えて多数の企業でAIエンジニアのニーズがさらに高まっていくと予測されています。大規模案件や重要なプロジェクトに関わる可能性が高く、求められる仕事の水準も高い分、他の職種では得られないやりがいを感じられるはずです。
 
日々革新を続けるAI技術の専門家として業務に取り組みながら、世界でもいち早く最新情報を入手できる可能性があります。アップデート情報や最新の論文などで情報収集しながら、自身の成長を目指して日々取り組める点も、AIエンジニアの大きなやりがいと言えます。
 

AIエンジニアのなり方

AIエンジニアに就く方法は複数あり、学歴や職歴、実務経験の有無などによって道筋は異なります。AIエンジニアになるために必須の資格や試験はなく、業務に必要な知識や技術を身に付けるために、大学や専門学校に通う方法が一般的です。
 
新卒でAIエンジニアを目指す場合、情報科学系の大学や大学院に入学して専門知識を身に付けましょう。卒業後に大学院や研究室に進んで、専門技術や最新理論の研究を経て博士号を取得することも可能です。
 
社会人で未経験からAIエンジニアに転職したい場合、民間企業のオンラインスクールや対面講座でAIを学ぶケースが多く見られます。統計や機械学習など、AIエンジニアに必要な専門知識を教えている教育事業者は増加傾向にあり、転職サポートも充実しています。
 
AI技術が学べる専門学校に通う方法も有用です。機械学習やディープラーニングといったAI知識からPythonなどプログラミングスキル、データ処理などの実務知識まで履修できる学校もあります。
 

まとめ AIエンジニアに転職するならヘイズ・ジャパン

AIエンジニアは、AI開発を担うAIの専門家です。多方面でのAIの需要に対して人材が不足しているため、将来性の高いエンジニア職として注目を集めています。
 
AIの専門知識やプログラミング技術だけでなく、論理的思考や数学的知識など幅広いスキルを要するので、初心者がダイレクトに職種に就くことは難しいでしょう。ただ、AIエンジニアのなり方には複数の道筋があります。必要なスキルの習得に励みつつ、好奇心と学ぶ姿勢を常に持って活動することで、AIエンジニア職に就ける可能性は高いといえます。
 
ヘイズ・ジャパンでは、希少価値の高いAIエンジニアを含め、IT業界のスペシャリスト案件を多数扱っています。年収やキャリアアップなど希望に合った転職活動をサポートできる体制を完備しています。キャリア相談も可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。
 
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