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面接を取り調べではなく会話のようにする11の方法

面接を取り調べではなく会話のようにする11の方法

 

皆さんはこれから就職の面接を受けることでしょう。しばらくは予定がないかもしれませんし、ちょうど今準備中かもしれません。次の面接は社外の仕事や昇進に関連していたり、相手が採用担当者だったり、場所が新しい国だったりすることもあるでしょう。いつどのように行われようと、面接を楽しみにしているという状況はあまりなさそうです。

質問に攻め立てられ、まるで容疑者のように情け容赦ない尋問を受けるあの気持ちは、待ち受けている悪夢にすら感じられます。そこで、そうした経験を恐れたり面接中に支離滅裂になったりしないように、いくつかの簡単なヒントをまとめました。うまく行けば面接が楽しみになってくるかもしれません。

つまるところ、就職面接が取り調べではなく会話のように感じられるとき、あなたも面接官も最大限にメリットを得ることになるのです。面接される側であるあなたは自分には打つ手がないと感じるかもしれませんが、それはまったく違います。

ここにご紹介する11の方法によって、面接をスムーズに進め、面接官と信頼関係を築き、さまざまな望ましい理由であなたを印象付けることができます。

1.面接の前に面接官について調査する

面接を堅苦しい尋問のようなものにしないために間違いなく役立つことを1つ挙げるなら、面接官がどんな人なのかを事前にできるだけ把握しておくことです。こうすることで、少なくとも当日会う人について若干の知識が得られ、面接前により落ち着いた状態でいることができます。

最低限、面接官の名前を確認し、面接の冒頭や会話中は名前で呼びかけるようにします。社風や価値観、ミッションといった企業全般の調査も行い、この背景知識を補完します。現在は企業のウェブサイトやソーシャルメディアのページ、既存社員のLinkedInプロフィールなど、非常に多くのオンラインリソースがあり、簡単に調査することができます。

調査をすればするほど準備万端になり気が楽になり、気を張らずに自信を持つことができて、面接官との信頼関係が築きやすくなります。

2.面接への神経の高ぶりをリラックスさせ落ち着かせる

リラックスすることが大切であるという観点からも、面接の前には、いつまでも残る面接前の不安を軽減するために積極的な手段を講じて重要な日に備えてください。

このためには求人担当者に連絡して、気になっている仕事や面接について具体的に話してみるのも良いでしょう。面接で訊かれそうな質問を練習したり、肯定的な結果を思い描いたりするほか、面接官もただの人間にすぎないことを思い出すだけでも恐怖心を和らげる効果があります。

私たちの多くは面接官が不可解で強大な権力を持つ意思決定者のようなイメージを抱きがちですが、彼らもかつては面接室に不安な気持ちで座って質問を待つという、あなたと同じ境遇にあったのです。

事実を正しく捉え、面接前の高ぶる神経を抑えるためにやれるだけのことをすれば、面接が全体を通して比較的自然な流れの会話であるように感じられるようになるでしょう。

3.面接中は非言語コミュニケーションを意識する:

ある有名な研究によると、顔の表情と身振り手振りは私たちのコミュニケーションの最大55%を占めるといいます。したがって、面接官は意識、無意識にかかわらず、間違いなくあなたの顔の表情と身振り手振りから結論を下すことになります。この統計情報は面接官との会話の半分以上が実際は非言語であることを示しています。特に面接官との関係を築き最初につながりを持つ際には、動き方は少なくとも話し方と同じくらい重要になるという点を忘れないでください。

姿勢正しく腰掛ける、アイコンタクトを保つ、面接の終わりに笑顔で握手するといった一見最も単純なことですら、自分のものの見方だけでなく面接官のあなたに対する見方によっても、大きな違いが生じる可能性があります。

研究によれば、他者の姿勢や身振り手振りをまねる、あるいは「忠実に映し出す」ことは人と打ち解けた関係を作り出すのに役立つとも言われています。従って、面接に際しては面接官自身がどのように振る舞っているかについても常に注意を払ってください。

4.元気よく自己紹介し会話を始める

初めに紹介された瞬間から笑顔になるよう意識的に努め、自分から手を差し伸べてしっかりと握手します。履歴書を介した面接官との会話を自信を持って行えるよう準備することも、その後の面接の雰囲気づくりと進行に大きな違いを生じさせます。

そのため、自身のキャリアアップについて、またこれまで職務を通じて得たスキルと経験がどのように生かされて面接対象の職務に最適の人材となったかについて、前向きで一貫した説明ができるよう確認しておきます。自信に満ちた姿勢と前向きで明瞭な話術の組み合わせは、非言語と言語のコミュニケーションを完璧に融合させたものであり、これによって面接が取り調べではなく会話のように感じられます。

5.面接官の言葉を遮らない

これは面接時に絶対やってはいけないことの1つで、失礼な印象を与えるだけでなく、どのような状況でも頻繁に話しを遮ると、会話の腰が折られて、気まずい雰囲気になりかねません。

そこで、何か言いたいことがある場合は、たとえそれが質問を十分に理解できず確認させてもらうだけだとしても、まず面接官が話し終えるのを待つようにします。

すばらしい回答がひらめいたという理由だけで口出しするのもいけません。面接官が話している最中に思わず何かを口走ってしまったら、謝り、どのような話であれ終わるまで待ちます。良い会話にはどれも双方向のプロセスがあり、途切れることなく流れる必要があることを忘れないでください。

6.回答は前向きな主張または同意から始める

「良い質問をありがとうございます」といった趣旨の回答です。微妙なこと、あるいは明白なことのように思えるかもしれませんが、これもあなたと面接官のやり取りを人間らしくする優れた方法の1つです。もちろん、面接官が機転のきいた質問をしたときにちょっとしたお世辞をいうのも良い関係を築くうえで邪魔になるものではありません。

7.回答した後で補足的な質問をする

時々確認のために発する「ご質問の回答になっていますでしょうか」といったコメントも、面接官があなたに説明してもらいたいことが別にある場合は、面接官にそのように言う明白なきっかけが、そしてあなたにはより正確に回答するチャンスが与えられるでしょう。

回答全体を通して、あなたが面接官に共感し、新規採用者に求められる経験があることを示し、強調するよう心掛けてください。

8.面接の質問には複数行で回答する

面接官の各質問に詳しく回答し、1行だけで終わる回答にしないことは露骨な方法に感じるかもしれません。しかし各質問に積極的に細部まで気を配って回答することで会話の中で感じるこじつけや押しつけがましさが軽減され、あなたが既に話し終えた回答をさらに具体化するのを面接官が待つというような、気まずい沈黙の時間を回避するのに役立ちます。

もちろん各質問に複数行で回答できるよう準備しておく必要はあります。企業に関する十分な知識、今回の職種に応募した動機など、正真正銘の自信と綿密な面接準備が価値を発揮するのはそのときです。あなたが質問に積極的に耳を傾けていることがわかるよう回答することも必要です。これも面接当日に助けになる重要な会話術の1つです。

また、面接官の身振り手振りを観察することで、質問に適切に答えられたかどうかを判断できるでしょう。つまり、必要もなく長々と話す可能性が低くなります。

9.STARテクニックを利用して回答でストーリーが伝わるようにする

充実した内容の適切な興味深い回答をするための方法の1つは、ある程度の物語性を取り入れることです。

物語は子供だけのものではなく、世界中の最も魅力的なコミュニケーターも物語の話術を採り入れています。物語はあなたの面接をより感動的なものにするのにも役立ちます。これを徹底させるには、状況の設定(S)、職務と関与についての説明(T)、対処法に関する詳細(A)、結果説明(R)というSTARテクニックを用いるのが最適な方法です。STARテクニックは、鍵となる人員を欠いたプロジェクトにどう対処したか、あるいは課題を仕上げるために他の部門とどう協業したかなど、過去の作業状況にどのように対処したかに根ざした質問に答える際に非常に有効な方法です。

完成された物語で注意を引き、発言に関するコメントやさらなる質問の機会を与え、会話をリードできることを示す絶好のチャンスでもあります。

10.面接官の質問に回答するときは誠実に

謙虚になり、 高いEQ(心の知能指数)を示してください。原稿を単に読み上げたり、以前に準備した面接の回答を文面通り復唱するのはやめてください。経験豊富な面接官に型通りの回答やわざとらしさが見抜かれてしまいます。

過去のブログで説明したように、自然体で面接に臨むことができれば、面接官があなたに共感を寄せ、自然な信頼関係をより簡単に築くことができます。

11.自分からも質問する

面接が終わるまで自分からは質問できないと思う必要はありません。面接をむしろ会話のように感じるように、面接中も質問をするべきです。ただし関連のある場合のみ、面接官の話を遮らないように質問してください。

ハーバード大学が実施した調査によると、質問、特に補足的な質問をする人は、会話の相手からより好感を持たれることがわかりました。あなたにとってむしろこれは、会話を続け、企業が何を提示するのかについてより詳しく知るチャンスです。

あなたがする質問は関連性があり、考え抜かれたもので、面接中に熱心に耳を傾けていることを面接官に示すものでなければなりません。面接の終わりにする前向きな質問のサンプルについて過去のブログを確認してください。

明らかに経験も大切です。こうしたテクニックを試す機会が多いほど、より自然なものになるでしょう。

このブログがあなたの面接の成功に役立ち、心躍る就職の可能性が高まれば何よりですが、同時に面接プロセスそのものを楽しみ学んでいただければと思います。

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著者

クリス・ドッティ
MBEマネージング・ディレクター
ドッティは英国のリバプール出身で、1996年にヘイズに入社しました。ヘイズUKとヘイズ・ポルトガルに勤めた後、2002年にヘイズ・スペインに異動しています。ヘイズ・スペインは現在、マドリード、バルセロナ、バレンシア、ビルバオ、セビリアに拠点を構えていますが、ドッティはこれらを統括するマネージング・ディレクターを勤めています。
ドッティは、アストン大学で国際ビジネスと現代語を専攻、l’École Superieur de Sciences Commerciales d’Angersでも1年間研究に従事しています。大学卒業後は、アッシュブリッジ・ビジネススクールとIMDの社会人教育コースを終了し、現在はビジネスや国際取引に関するパブリック・コメンテーターとして活躍しています。
また、スペインの英国商業会議所の会頭を4年勤め、現在は英国商業会議所理事会のノン・エグゼクティブ・ディレクターに就任。ビジネスでの貢献が認められ、MBEとして2020年の英国叙勲者名簿(New Years Honours List)にも記載されました。

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