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2023年に活発な採用が見込める業界・分野

2023年に活発な採用が見込める業界・分野とは

新年を迎えると、「変化」や「進歩」について考えることが多くなります。2023年こそは転職やキャリアアップをしたいと考えている人もいるでしょう。
 
しかし、現在の経済状況や世界の国々が不況に直面していることを考えると、2023年は厳しい年になるのではないかと予想されており、多くの人々は慎重な姿勢を見せています。そのため、「変化」のチャンスは限られていると感じる人もいるかもしれません。
 
しかし、必ずしもそうとは限りません。昨年多くの評論家が予想していた最悪のシナリオと比べれば、最近はいくらか和らいできています。インフレ率は、2022年の9.4%から2023年には6.5%に低下すると予想されており、回復へと向かっていくのではないかと期待されています。
 
未来の予測は誰にもできませんが、明るい兆候はビジネスパーソンやビジネスリーダーにキャリアの目標に向かって行動する自信を与えてくれるはずです。
 
ウォールストリートジャーナルによると、米国では2022年末に求人数が減少したと悲観的な報道がしばしば見受けられる一方で、募集中の求人数は依然として数百万にのぼり、失業者数を上回っています。
 
英国では、2022年10月から12月にかけて、求人数は116万1,000件ほどでした。この数字は6四半期連続の減少ではあるものの、依然として歴史的な高水準であることに変わりはありません。
 
同様に、昨年末のオーストラリアでも、2022年11月の求人数は44万4200件で、8月から4.9%減少したとはいえ、コロナ禍前の水準と比べるとほぼ倍増しています。
 
つまり、2023年に新たな挑戦をしたいと考えているなら、今はチャンスとも言えるのです。今回は、2023年に採用活動が活発になる業界と、今後需要が高まる職種を紹介します。
 

2023年に採用が活発になる業界・分野

IT

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う在宅勤務の需要の高まりによって、想定していなかった形でデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速。DXは、コロナ禍前から多くの企業ですでに重視されていたものの、ここ数年で最優先事項となっています。
 
その結果、あらゆるITスキルに対する需要が生まれました。
 
どのような企業であろうと、ビジネスを発展させる知見やソリューションが必要です。データアナリストはその答えを得るために必要不可欠な存在であり、需要が高まっています。
 
営業の推進や効率化のために新たなシステムを導入する企業もあり、DevOpsやセールスフォース、Workday、Dynamics、SAPなどの大規模なソフトウェアシステムに精通した人材も求められています。
 
生活やビジネスのあらゆる場面でシステムに頼るようになり、私たち自身を守る必要性もこれまで以上に高まっています。私たちの安全を守るサイバーセキュリティスペシャリストへの需要は加速しています。ヘイズ・UKは、サイバーセキュリティマネージャーの平均年収が国内最高の81,500ポンド(約1,300万円)で、サイバーセキュリティアナリスト・エンジニアも2022年の給与が最も増加した職種であると発表しました。
 
欧州の一部でも同様の傾向が見られ、2023年にはサイバーセキュリティコンサルタントの需要は高まり、大きな給与の増額が見込まれます。
 
ヘイズでグローバル・ヘッド・オブ・テクノロジーを務めるジェームズ・ミリガンは、「2023年に高需要のIT職種トップ10」のなかで次のように語っています。「デジタルスキルがすでに多くの人材にとって不可欠なものであり、今後も企業から求められ続けることは疑いようのない事実です」。
 

経理・財務

すべての企業が、優秀な財務チームを必要としています。財務の専門家は、会計のバランスを確保するだけでなく、データから知見をもたらし、トレンドを把握し、どこに非効率な部分や成長の機会があるかを見極めてくれます。
 
優秀な財務担当者は、かつてないほどに影響力をもっています。世界が今より厳しい状況に陥った場合、待ち受ける困難を乗り越えるために企業にとってその人材が必要になるからです。
 
ヘイズ・UKのディレクター、カレン・ヤンは下記のように述べています。「2023年版ヘイズ給与・採用動向ガイドの最新データによると、経理・財務分野で89%が給与の増加、62%が採用計画の強化を検討しており、先行きは明るいと見られています」。
 
このような洞察をもたらすことができるファイナンスマネージャーやファイナンスアナリストは、現在最も需要の高い職種の1つです。米国労働統計局によると、「ファイナンスマネージャーの雇用数は、今後10年間で17%増加すると予想され、全職種の平均よりも早いペースで増えています」。
 
また、ファイナンスコントローラーの需要も高まっています。最近、ヘイズ・ポーランドもBusiness Insiderに以下の内容を寄稿しました。「困難で不確実な経済状況において、コストの最適化や財務計画、会社の安全性の確保はどの企業にとっても重要であるため、ファイナンスコントローラーの需要は大きく高まっています」。
 

建設・不動産

建設業の需要は引き続き堅調で、魅力的な求人は多く、職種も広範囲に渡っています。電気技術者からプロジェクトマネージャー、サイトマネージャーまで数多くのキャリアパスがあり、シニアレベルやマネジメントのポジションも存在します。
 
ヘイズ・アメリカとヘイズ・カナダが発表した給与ガイドによると、エスティメーターやプロジェクトマネージャー、スーパーインテンデント、スケジューラーは引く手あまたです。
 
ヘイズ・UKが、英国で給与が最も増加した職種を紹介した際、技術者や積算士、アソシエイトエンジニアが選出されていました。
 
また、個人事業主や起業のチャンスもあります。
 

エンジニアリング

エンジニアリング分野の仕事は、2023年に最も需要のある仕事の1つだと言えます。
普段、私たちが触れている物や住居、働いているオフィス、交通機関、消費するものものはすべて、エンジニアによって設計・開発・建設されたものです。
 
世界が気候危機に注目しているなか、エンジニアはよりサステナブルな地球を実現するために必要なものを設計することが求められています。世界各国の政府が合意した気候変動に関する目標を達成するには、グリーンエコノミーの分野で文字通り何百万人もの新しいエンジニアが必要となり、これらの職種の給与はますます増加することが予想されます。
 
ヘイズ・UKの給与ガイドによると、エンジニアリング分野の給与は上昇しており、システムデザインエンジニア、製造/溶接、空力エンジニアは、2022年に13.7~18.2%の昇給を享受しています。
 

サステナビリティ

ESG(環境、社会、ガバナンス)は、世界中の企業にとってますます重要な課題となっており、投資家や顧客はその重要性をこれまで以上に認識しています。ヘイズが2022年にLinkedIn上で実施した調査では、従業員もESGの重要性を認識していることが明らかになりました。企業はESGに対して真剣に取り組み、行動を起こしていく必要があります。
 
その重要性を考慮すると、サステナビリティに関わる人材の需要は供給をはるかに上回っており、たとえばサステナビリティマネージャーは特に求められています。しかし、比較的新しい分野であるため、どのようにサステナビリティに関わる仕事を探せばよいかわからない人もいるのではないでしょうか?
 
ヘイズでグローバル・ヘッド・オブ・テクノロジーを務めるフィオナ・プレイスは、「初めてグリーンジョブを見つけるための10のコツ」で次のように語っています。「関連する経験がないからといって、応募をあきらめる必要はありません。新しい分野で仕事を探す時はトランスファラブルスキル(他分野にも応用可能なスキル)が不可欠で、それは初めてグリーンジョブを探すときでも同様です」。
 
問題解決力や分析能力、クリエイティビティなどのスキルは、あらゆる分野で役に立ちます。
 

ライフサイエンス

私たちは誰もが、長生きし、健康的なライフスタイルをおくりたいと願っています。つまり、ライフサイエンスや製薬、医療技術といった幅広分野のサービスに対する需要は高まる一方なのです。
 
ヘイズ・UKのライフサイエンス部門のディレクターであるクリス・スミスによると、公共・民間の両方で必要とされるリサーチサイエンティストやクリニカルリサーチアソシエイトは、「2022年に英国で給与が上昇したライフサイエンス職種ランキング」で上位にランクインしました。
 
ライフサイエンスは世界的な業界であり、あらゆるところにチャンスがあります。今後さらに多くの機会を生み出すと考えられるため、キャリアを築くには良い分野だと言えます。
 

先を見据えて

上記の業界では多くの職種で平均給与が上昇しており、間違いなく魅力的な求人があります。今後、景気後退が待ち受けるかもしれませんが、雇用状況が良く人材は不足している状態で深刻な不況に陥ったことはこれまでありません。
 
この数年間、私たちは多くの変化に適応しなければなりませんでしたが、それを乗り越えてきました。進みゆく2023年、私たちはもう一度、ビジネスパーソンとしてレジリエンス(適応力)を発揮し、学び、成長していく必要があります。
 
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著者

アリスター・コックス
ヘイズCEO
 
2007年9月にヘイズのCEOに就任。1982年に英国のサルフォード大学で航空工学を学んだ後、ブリティッシュ・エアロスペースの軍用機部門でキャリアをスタート。1983年から1988年までシュルンベルジェに勤務し、ヨーロッパと北米の石油・ガス産業において現場や研究の職務に従事した。
1991年にカリフォルニア州のスタンフォード大学でMBAを取得し、マッキンゼー・アンド・カンパニーのコンサルタントとして英国に帰国。マッキンゼー・アンド・カンパニーでは、エネルギー、消費財、製造業など、さまざまな分野を経験した。
1994年、ブルーサークルインダストリーズに転職し、グループストラテジーディレクターとして戦略立案や国際投資を担当。この間、ブルーサークルは新しい市場で重量の重い建築材料に焦点を当てた事業を展開し、1998年にはマレーシア・クアラルンプールを拠点にアジア事業を統括するリージョナル・ディレクターに就任。また、マレーシアやシンガポール、フィリピン、インドネシア、ベトナムの事業を担当し、2001年のラファージュによるブルーサークル買収後は、ラファージュのアジアのリージョナル・プレジデントとして、同地域の事業責任も担った。
2002年には、ITサービスおよびバックオフィス処理会社であるXansaのCEOとして英国に帰国。Xansaでの5年間の在職中に、組織の再編成を行い、英国を代表する官民両部門のバックオフィスサービスのプロバイダーとなり、インドに6,000人以上の従業員を擁する、この分野で最も強力なオフショア事業を構築した。

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