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テレワーク中の従業員を支えるために企業に求められる4つのポイント

 

  • ヘイズは世界各国を対象に、新型コロナウィルスの発生が労働者に与えた影響を調査しました。その結果、今回のパンデミックでメンタルや健康に悪影響を受けたと回答した労働者は37%となりました。
  • そのうち42%は、勤務先によるサポートを受けることが出来なかったと回答しています。

リクルートメントのエキスパートであるヘイズは、新型コロナウィルスによる影響を確認する目的で世界各国を対象とした調査を実施しました。その結果、調査対象となった労働者のおよそ10人に4人が今回のパンデミックによりメンタルや健康に悪影響を受けたと回答しています。

この調査は1010日の世界メンタルヘルスデーに先がけて実施されたもので、1,800名を超える労働者を対象に、パンデミック中のメンタルヘルスや健康状態、これに対する勤務先の支援状況を確認しました。

へイズのピープル&カルチャー部門グループ・ヘッドのサンドラ・ヘンケは、今回の調査について次のようにコメントしています。「37%の労働者がメンタルや健康への悪影響を訴えており、そのうち42%が勤務先から支援を受けることが出来なかったと回答しています。これは非常に気掛かりな結果です。労働者の健康と安全はあらゆる企業が最優先で対処すべきものであり、企業は労働者が必要な支援を受けることが出来るよう配慮する義務を負っています。昨今はテレワークで就業する労働者も多数に上り同僚や上司との接触も限られていることから、企業が従業員に配慮する姿勢はますます重要になっています。」

日本では従来から精神衛生を取り巻く環境が社会問題となっていますが、今回の新型コロナウィルス蔓延によりこの傾向はさらに深刻化しています。一方、今後はテレワークやハイブリッド勤務(テレワークと出勤を使い分ける勤務形態)を恒久的に導入する企業が多数に上ることも見込まれ、企業にはこれまで以上にテレワーク中の従業員への配慮が求められています。テレワーク中の社員が精神的に問題を抱えているかを見極め、支援を行い、連帯感と士気を高めていくことに力を入れる必要があるでしょう。

ヘンケは、「国内外の多くの労働者が、今回のパンデミックが原因で難しい課題に直面しました。しかしその内容は、プライベートなものから孤独感、近親者の死亡など、個人間で大きなばらつきがあります。さらに、テレワークなどで労働者の様子が確認しにくくなっている現在は、誰が支援を必要としているのかを見抜くことも困難です。それでも労働者のメンタルと健康を守るために、企業にはまだ出来ることがあります。つまり、配慮義務を果たすだけではなく、あらゆる人々が困難な時期でも従業員を支援出来る態勢を整えるということです。」

ヘンケは次に、従業員の健康を中心に人事戦略を展開するための4つ の方法を紹介しています。 

1. 交流の機会を継続的に設ける

ヘンケは「部下と対面でコミュニケーションする機会を継続的に持ちましょう。オンライン会議システムを活用しても構いません。部下が心配事や不安があるときは、いつでも相談出来るようにしておくことが大切です。定期的に顔を合わせることが出来ない時期には、こうした取り組みが一段と重要になります。仕事の話題だけでなく、部下の健康状態をチェックしたり、現在の状況や、それにどのように対処しているかなどを確認しても良いでしょう」と述べています。

2. 従業員が示す「サイン」に注意する

「昨今のように深刻な状況下では特に、部下のストレスを見抜けるよう訓練しておく必要があります。ストレスの兆候は、仕事に対するフラストレーションや同僚に対する心理的な距離、精神的疲弊による活力不足といった形で現れることがありますが、テレワーク勤務の環境下ではこれらに気付くことが一段と難しくなるためです」とヘンケは指摘しています。

3. 部下の相談相手になる

「会社にとって大切なのは従業員の心身の健康であること、また、必要なときは相談してほしいということを部下に伝えましょう。こうした配慮は部下の健康にも良い影響をもたらし、上司に相談してもよいのだ部下に認識してもらうことにも繋がります。また、勤務先ではどのような支援体制を整えているのかを確認し、必要時には部下にアドバイス出来るようにしておきましょう」とヘンケはアドバイスしています。

4. 従業員それぞれに適合した配慮をすること

「部下はそれぞれ異なる経験をし、異なる考え方を抱いて職場に戻ってきます。上司はこれを理解し、部下の健康やメンタルについて画一的に対応することは避けましょう。今大切なのは、従業員を気遣う姿勢を示し、従業員がそれぞれ自分の課題にどのように向き合っているかを理解し、必要に応じて個別に支援することです。現在は、こうした姿勢がかつてないほど求められる時代になったのです」とヘンケは述べています。

パンデミックがこのまま続けば、労働者のメンタルや健康への悪影響が一段と懸念されます。企業に求められているのは、この困難な時期に全力で従業員を支援することであると言っても良いでしょう。 

こちらのブログでは、テレワークで働く社員との連帯感や士気を高めるための情報を掲載しています。ご参照下さい。

*この調査は731日から922日にwww.social.hays.com通して行われ、回答者には、現在就業中であるか等回答適格者であることを確認した上でご協力いただいています。.