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MR資格とは|薬剤師の資格は必須?MR認定試験の概要を紹介

MR資格とは|薬剤師の資格は必須?MR認定試験の概要を紹介

 
MR認定試験は、製薬業界の代表的な職業の1つ「MR(医薬情報担当者)」の資質向上のために、1997年から実施されている資格試験です。医薬品の普及を担うMRとしての業務にMR資格は必須ではないものの、キャリアアップや転職のためにMR認定証の取得を検討している人もいるでしょう。
 
この記事では、MRのしごと内容やMR認定試験の概要、勉強法などについて詳しく解説します。MR認定証の取得を検討している方はぜひ参考にしてください。
 

目次

  1. MRとは?日本語の意味は「医薬情報担当者」
  2. MR認定証とは?就職に必須?
  3. MR認定試験の概要
  4. MR認定試験の勉強法
  5. MRへの転職ならヘイズ・ジャパン

MRとは?日本語の意味は「医薬情報担当者」

 
MRとは、「Medical Representative(メディカル・リプレゼンタティブ)」の略で、日本語では「医薬情報担当者」と呼ばれます。製薬企業の営業担当者として医薬品情報の提供と収集を行い、自社あるいは担当する他社の医薬品を普及させる役割を担っています。
 
MRには、製薬会社に所属するMRや、CSO(Contract Sales Organization/医薬品販売業務受託機関)に所属し、製薬会社に派遣されるコントラクトMRなどがあります。医薬品そのものではなく「医療用医薬品の情報」を扱う点が、医薬品を直接病院や薬局に販売する営業職との主な違いです。
 

MR認定証とは?就職に必須?

 
「MR認定証」とは、MR導入教育の成果を評価するMR試験の合格者に発行される証明書です。MR試験では、MR業務に必要な専門知識を客観的に評価します。
 
MRとしての就職や業務自体に認定証は必須ではありませんが、製薬会社やCSOの多くは入社後のMR認定証取得を義務付けています。また、病院の入館時にMR認定証を求められる場合もあり、MRにとっては実質的に必須という位置付けです。
 
MR認定試験を主催する厚生労働省認可「公益財団法人MR認定センター」の調査によると、2021年度のMR認定証取得率は97.8%で、入社したMRのほとんどがMR認定証を取得していることがわかります。


有効期限

MR認定証の有効期限は5年間で、継続手続きを取ることで更新できます。これは、日々進化する医療業界において、常に新しい情報や正確な知識の修得を行うことを目的とした仕組みです。
MR認定証の更新には、有効期限の前年3月31日までの5年間のうちに、所定の認定研修(実務教育)を受講して修了認定を受けること、さらに有効な更新時確認ドリルを修了している必要があります。
公益財団法人MR認定センターのホームページで、MR認定証の有効期限を入力すると、更新時期や更新条件を調べることが可能です。


MR認定試験の概要


MR認定試験の概要について紹介します。MR認定試験は、公益財団法人MR認定センター主催のもと、年に1回毎年12月に実施されます。
 
MR認定試験の受験資格を得るためには、製薬会社またはCSO(医薬品販売業務受託機関)でMR導入教育を受けるか、認定教育研修施設で必要な教育を受ける必要があります。


受験資格

MR認定試験の受験資格は、以下の条件のうちいずれかを満たしている場合に得られます。
 
  • 製薬会社またはCSOに在籍中で、MR導入教育を受講後、修了認定を受けている
  • 製薬会社またはCSOに在籍しておらず、MR教育センター認定の教育研修施設で300時間の基礎教育を受講している
  • MR認定証の有効期限が切れていて、有効期限から4年以上経過している
  • MR認定試験合格証の有効期限内に、MR認定証の交付申請をしていない
  • MR認定試験に不合格だった人で、初回の受験年月から5年経過している
製薬会社またはCSOに在籍していない場合は、試験合格後に150時間の実務教育を受講し、6ヶ月間以上のMR実務経験を積む必要があります。


試験科目

MR認定試験の試験科目は、以下の3科目です。
 
  1. 医薬品情報:​薬理学、薬剤学、添付文書の統合
  2. 疾病と治療:医薬概論とPMSの統合
  3. MR総論
 
出題形式は正誤問題や三択、五択問題の3形式があり、MR研修テキストに掲載されている内容が出題されます。試験合格には、3科目すべてに合格する必要がありますが、医師や歯科医師、薬剤師は資格を確認できれば「医薬品情報」と「疾病と治療」は免除されます。


実施日程

MR認定試験の実施日程は、通常は毎年12月の第2日曜日です。受験の申し込み期限は例年9月末前後で、科目免除の対象者はそれより前の期限までに資格証明を送付する必要があります。


試験実施場所

試験の受験会場は東京・大阪の2箇所で、例年は大学の構内で実施されます。交通案内などの詳細は、受験票に記載されます。


合格ライン

合格のためには、科目ごとに設けられている一定水準を、すべての科目で満たす必要があります。具体的な合格点数は不明ですが、例年は7~8割の正解が合格ラインです。合否の結果は、申請時に提出した住所に郵送されます。


難易度レベル

MR認定試験の合格率は全体で約70%、新規受験者のみで約80%、再受験者で約40%で会社やCSOに在籍している場合、合格率は約90%を超えるとも言われています。
 
試験に不合格だった場合、MRに就くことはできても、業務に支障が出る可能性があります。試験合格が昇格条件に含まれる場合、昇格や昇給に影響が出るでしょう。MR経験者を対象とした転職案件も、認定証がなければ応募できません。
 
以上のように「MR認定試験に落ちた場合の影響」が増加している背景も、合格率が高い要因の1つと言えます。
 

MR認定試験の勉強法

 
MR認定試験の問題は、MRテキストと呼ばれるMR導入教育用テキストの範囲から出題されます。MR認定証を取得するためには、試験の3科目すべてで合格点以上を取る必要があるため、苦手分野をなくしておくことが大切です。
 
MRテキストを読み通し、全体像を把握してから模擬テストや過去問を中心にさまざまな問題にあたる流れが基本的な勉強法です。市販のMR認定試験の過去問題集や対策問題集は、毎年最新版が発売されるので、最新の問題を確認するために活用しましょう。
 
製薬会社の中には、MR認定試験に向けた研修が用意されており、座学で知識を教えてもらえる場合もあります。MRとして業務をしながら並行して勉強するとなると、勉強時間の確保やスケジュール管理が重要です。
 
試験合格へのモチベーションを保ちつつ、計画的に勉強を進められるよう自己管理を徹底しましょう。


MRへの転職ならヘイズ・ジャパン

MRの業務にMR認定試験合格は不要とはいえ、実質上MRキャリアに必須とされている企業も多いのが現状です。MR認定証を取得できれば、製薬会社やCSOでの昇進・昇給につながる他、外資系やグローバル系企業のMRとして転職できる可能性が高まるでしょう。
 
受験資格を得るための教育研修や座学などで準備期間が長くなる可能性がありますが、MRとしてのスタートラインとなる重要な認定資格ですので、計画的に準備して試験合格を目指しましょう。
 
ヘイズ・ジャパンでは、スペシャリストとしてのMR求人案件を数多く扱っています。キャリアアップのための転職相談も可能ですので、下記より無料会員登録の上お気軽にご相談ください。
 
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