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コロナ禍でキャリアに行き詰まりを感じたら?マンネリ解消に実践すべき9つのポイント

コロナ禍でキャリアに行き詰まりを感じたら?マンネリ解消に実践すべき9つのポイント

 

皆さんの中で次のケースに該当する人はいませんか?「昇進に向けて懸命に取り組んでいたのに、新型コロナウィルスの蔓延によりその計画が留保され、意気消沈している」、「コロナ禍により、勤務先の企業や仕事に関して緊急で対処しなければならない問題が発生し、希望していた勉強や能力開発に手が回らず不安である」、「コロナ禍の影響で希望していない仕事に就かなければならず、その仕事でスランプに悩み、転職を考えている」などです。

昨今のように労働市場が停滞している状況下で、仕事に行き詰まりを感じると、不満も非常に大きくなります。自分のキャリアを低迷させることなく、正しい方向に進めていくにはどのようにすれば良いのでしょうか。今回のブログでは、その方法を9つのポイントに分けてご紹介します。

仕事が行き詰まっていると感じたら

1. 自信を取り戻す オフィスでのコミュニケーションは、無意識のうちに自分の自信や心の励みになっています。しかし、ハイブリッド勤務や在宅勤務で同僚たちと離れると、こうした心の張りをなくしてしまう場合があります。これが高じると、自分自身の能力が信じられなくなったり、 仕事への意欲喪失につながるケースも想定されます。身に覚えがあるならば、インポスター症候群 の兆候を疑ってみましょう。この症候群に掛かっている場合、あなたの自信はさらに蝕まれてしまう可能性もあります。

そんな時は、一度じっくりと自分を振り返る時間を取ってみてはいかがでしょうか。コロナ禍で仕事に追われ、自分を顧みる時間を持てなかった方もいらっしゃるでしょう。ぜひ時間を確保して、自分がこれまでにキャリアで達成したことすべて思い出してみて下さい。心に留めて欲しいのは、それらはすべてあなた自身が達成したものであることを忘れないで欲しい、ということです。そして、達成したことや誇りに思うことを書き出して、自信を回復したいときはこれを読み返すのです。自信が欠如したりネガティブな自己イメージが払拭出来なくなると、前に進むことが出来なくなり、停滞感が高じてくるかもしれません。

成功しても、それが能力やスキル、努力のおかげではなく、「運が良かっただけ」と考えるようになったら、それは典型的な「インポスター症候群」と言えます。ただし、この症状に苛まれているのはあなただけではありません。特に昨今は、大勢の人たちがこの症状に悩んでいます。他者から仕事や業績のことで褒められたら、快く受け入れて自分を褒めてあげる習慣を持ちましょう。

2. キャリア戦略を立てる 一定の期間を視野に入れて、自分自身のキャリア戦略を作成してみましょう。期間は次の1~2年、あるいは5年や10年でも構いません。戦略を立てることでモチベーションも高まり、キャリアアップを進める動機付けにもなります。また、仕事に停滞感を持っているときには、気持ちを切り替えるきっかけにもなります。立てた戦略を上司に伝えておくのも良いでしょう。

自分が学びたいことや目標を把握しておけば、自分の成長に対する責任感が高まります。これが自分のキャリアに関する当事者意識に繋がるのです。先行き不透明感が広がり、多くの人々が自分を見失いつつある昨今では、特に効果的な対処法かもしれません。

自分が成長出来るか否かは自分次第です。また、自分を成長させることが出来るのも自分だけです。現在の行き詰まりが、キャリア目標やその達成方法が不明確であることに起因しているとしたら、まずは自分自身の能力開発戦略を作り上げて、キャリアに対する考えを明確にしましょう。そして、一度計画を立てたら管理しやすい項目に分類し、最後までやり遂げましょう。

ヘイズのグループ・データ・マーケティング部門のディレクターを務めるブレンダン・オドノヴァンは、キャリア戦略に盛り込むべき重要なポイントを以下のようにまとめています。

  • 最終的な目標 目標は十人十色ですが、以下の項目は比較的共通性が高いものですので、参考にしてみて下さい。「あるレベル以上の管理職に昇進すること」、「憧れの企業で働くこと」、「一定水準以上の給与を稼得すること」、「社会的な影響力を持つこと」、「社会の注目を浴びること」、「ワークライフバランスを確立すること」。
  • キャリアに関する明確な考え 以下のポイントを参考に、自分の内面やそれ以外の要因から深く掘り下げてみましょう。
    • 内面
      • 自分が持っているスキルや能力とは?
      • 自分の強みと弱みとは?
      • 最近1年間で最も励みになった仕事とは?
      • 最近5年間で私はプロフェッショナルとしてどのように成長したのか?
      • 自分がプロフェッショナルとして持っているネットワークとは(メンター、同僚、交流している人たち)?
    • 上記以外
      • キャリア・ゴールまでの中間地点で実行すべきステップとは?
      • 自分が参考にすべきなのは誰のキャリアか?
      • 昇進や転職などのライバルと比較した場合、自分の強みや弱みは?
      • 最近のテクノロジーによって、自分のキャリアチャンスはどのように変化しているのか?
      • 転職先として応募した企業は、マーケットでどのような業績を挙げているのか?

 

3. 積極的なスキルアップ 時間を有効に使って積極的にスキルアップしましょう。方法は沢山あります。スキルアップが成功すれば、プロフェッショナルとして成長し、キャリアアップも順調に進みます。業界のトレンドや変化に敏感に、常に成長を忘れずに学び続ける姿勢を大切にして下さい。そうすれば、コロナ禍のために希望通りの昇進が出来なかったとしても、自分のキャリアが前進していることを実感出来るはずです。

今後数か月間は、新型コロナウィルス対策として外出規制の強化・緩和が繰り返されることでしょう。しかし、オフィスに出勤しなくてもスキルアップの方法やチャンスは沢山あります。ヘイズ・オーストラリアのディレクター、ジェーン・マクニールが他のブログで奨励しているように、語学の習得や他のメンバーのトレーニングやメンタリング、ウェビナーやポッドキャスト、勤務先が提供しているトレーニングや能力開発の活用など、出来ることは数多くあるのです。大切なのは、平時と異なる状況であってもスキルアップを忘れないことです。スキルアップを放棄すれば、フラストレーションは高まる一方となるでしょう。

ヘイズは無料のトレーニング用のポータルサイト、My Learning をご用意しています。ぜひご活用下さい。

4. プロとしての情熱を思い出す コロナ禍は、私たちの仕事に混乱をもたらしただけでなく、新たな課題も引き起こしました。これによって私たちのストレスも増大しています。あなたは、こうした状況下で仕事へのやる気や意欲、情熱を喪失し、意気消沈したり閉塞感を感じているかもしれません。こんな時は、もう一度、仕事に対する熱意を取り戻すことが大切です。あなたは自分の仕事のどのようなところが好きですか?また、あなたはその仕事で何を目指していますか?じっくりと振り返ってみましょう。

お勧めしたいのは、今の仕事を始めた理由を思い出すことです。また、前半でお伝えしたように、自分の進歩や実績を自ら褒めてあげることも大切です。時にはいつもの日常に、ほんの少しの変化をもたらすのも良いでしょう。例えば、新しい仕事を進んで手伝うことで、新鮮な気持ちになれるかもしれません。新しいスキルを学んだり、業界のトレンドについてアンテナを張ることで、仕事への情熱が回復することもあるでしょう。

これらの試みが失敗しても心配しないで下さい。他の多くの人たちも、喪失した意欲を取り戻そうと、あなたと同様に奮闘しています。昨今のように平時と異なる事情でさまざまな困難に直面する時期には、多くの人々が自覚以上に落胆しているものなのです。こんな時には、マギー・エヴァンス博士が他のブログでご案内しているように、自分に優しく正直に向き合い、感情を少しだけコントロールすることで、人生やキャリアに対する考え方が大きく改善される場合もあります。

5. 他の人から刺激をもらう 自分が尊敬する人たちや業界のプロフェッショナルと呼ばれる人たちをじっくりと観察するのも良いでしょう。彼らはどのようにして今の地位に就いたのか、また彼らは今何を実践しているのかを調べてみるのです。ネットワークを広げて自分のロールモデルになれそうな人物を特定し、吸収出来るものを学んでみても良いでしょう。モチベーションが高まり、インスピレーションや知識を得ることが出来れば、あなたのキャリアはさらに前進するかもしれません。

お勧めしたいのは、あなたのキャリアをサポートしてくれる、キャリア・メンターを見つけることです。キャリア・メンターとは、あなたが目標への到達を阻む困難や課題にぶつかったときに、他者に口外することなく助言してくれる人のことです。ヘイズUKのディレクター、カレン・ヤングは、他のブログでメンターと良好な関係を築くためのコツを紹介しています。ぜひ、ご参考にして下さい。

6. パーソナルブランドを高める キャリア構築において、パーソナルブランドを高めたり、オンライン上での存在感のアピールに力を入れることは大切です。これは昇進のチャンスの有無には関係ありません。こうした取り組みで業界のエキスパートとしてのポジションを確立出来れば、自分のキャリアをコントロール出来るという自信を取り戻し、閉塞感も解消されていくことでしょう。

オンラインで確固としたパーソナルブランドを構築するには、段階的に、また多方面にわたる取り組みが必要です。例えば、自分の名前をグーグルで検索し、自分自身がどのように見られているのかを調べてみたり、複数のSNS上のプロフィールに一貫性を持たせるなどの行動が大切です。

ヘイズでコンテンツやソーシャルメディアを統括しているキャサリン・ガットセルは、LinkedInやTwitter、Facebook、YouTubeなどのソーシャルメディアを戦略的に活用する方法をご案内していますので、ご参考にして下さい。

7. 司と率直な対話を 仕事に行き詰まり、解決の見通しが立たない場合は、上司と率直に対話してみてはいかがでしょうか。あなたの成功を支援するのが上司の仕事です。そして上司があなたを支援するには、あなたの目標やあなたが今直面している課題を理解することが不可欠なのです。

率直に語り合うことは、あなただけではなく、勤務先にとっても良いことです。やみくもに突き進んだ結果、勤務先が求めるものとは異なる方向に進んでしまった、というすれ違いを防ぐことが出来るからです。

対話に先立ち、ヘイズ・オーストラリア&ニュージーランドのマネージング・ディレクター、ニック・デリギアニスのブログを参考にして自分自身を振り返ってみましょう。自分自身を知れば、上司との対話を効果的に活かしてキャリアを正しい方向に進めて行くことが出来ます。今の仕事で楽しんでいること、楽しんでいないことは何ですか?今後数年間で、自分の仕事はどのように進化していくのでしょう?理想的な環境を与えられたら、どんな仕事をしてみたいと思いますか?こうした情報をまとめておけば、上司もあなたの置かれた状況を理解しやすくなり、お互いに納得のいく対策が見つかるでしょう。

8. 考え過ぎない プロとして、自分の仕事と成長には力を入れていかなければなりません。 キャリアも慎重に考えなければなりませんし、頭の中が仕事でいっぱいになることもあるでしょう。しかし、これにも限度があります。フラストレーションで心が蝕まれていると感じたら、仕事以外のことを考えて気持ちのバランスを取りましょう。仕事以外に目を向けることで視野が広がるだけでなく、仕事で行き詰まった気持ちが解放することも出来るかもしれません。昔熱中していた趣味に再びチャレンジするのも良いでしょうし、自分が楽しめそうなことにチャレンジしたり、十分な休養を取ったりしても良いでしょう。不健康な状況で長時間仕事をするのは逆効果です。

9. 転職を検討する これまでご案内した8つのポイントをすべて実行したのに、現在の職場ではキャリアの展望が見込めない、またはさらに行き詰まりを感じる、という場合は、 転職を検討する時期なのかもしれません。転職活動を視野に入れたら、リクルーターと事前に相談し、新しい会社でどのような仕事をしたいのか、何を達成したいのかなど、自分の希望を確りと固めておきましょう。また、履歴書LinkedInのプロフィールの更新も忘れずに。応募先企業の条件を満たすよう、転職に必要な書類もそろえておきましょう。

キャリアの停滞は、大きなフラストレーションに繋がります。ましてや、昨今のようなコロナ禍で通常通りの生活が出来なくなっている状況では、その苦しみはさらに増大するでしょう。しかし、今回ご紹介したポイントを参考に自分自身を上手くコントロール出来るようになれば、閉塞感を払拭してキャリアを軌道修正し、プロフェッショナルとして前進し続けることが出来るようになります。

 

成功するために考えるべきポイント
  • 自分が目指すキャリアを実現した人たちが共通して実践していたことや、持っている特徴(失敗した人たちとは何が違っていたのか)
  • 入社を希望する企業が重視しているもので、ライバルたちがまだ実行していないもの
  • 新興産業や成長産業のうち、あなたがライバルに先駆けて活躍出来そうなもの
プランとアクション
  • 強化すべきスキルは?また、そのスキルは仕事を通して習得出来るのか。職場以外で学ぶ必要があるのか
  • 理想的な次のステップは?現在の職場で昇進の見込みはあるか。他社を探した方が良いか。来年までに昇進出来る見込みは?昇進が不可能であったとしても、早い段階で責任ある仕事を任せてもらったり、ストレッチアサインメントを申請するためにはどのようにすればよいのか?
  • 来年末までに自分はどのように成長しているか。 応募した仕事に自分が最適だと考えた根拠になる過去の事例を挙げながら、面接官に説明してみる。応募した仕事はどのようなもので、自分はそこでどのように活躍しているのか?また、その仕事にどのように関与し、自分の目標を実現するのか。また、あなたが克服すべき課題は何か。
 

クリス・ドッティ

MBE マネージング・ディレクター

ドッティは英国のリバプール出身で、1996年にヘイズに就任。ヘイズUKとヘイズ・ポルトガルde後、2002年にヘイズ・スペインに異動。ドッティはヘイズ・スペインの全4拠点(マドリード、バルセロナ、バレンシア、ビルバオ、セビリア)を統括するマネージング・ディレクターを勤めている。

ドッティは、アストン大学で国際ビジネスと現代語を専攻し、l’École Superieur de Sciences Commerciales d’Angersで1年間研究していた。大学卒業後は、アッシュブリッジ・ビジネススクールとIMDの社会人教育コースを卒業し、現在はビジネスや国際取引に関するパブリック・コメンテーターとして活躍している。

 

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