有能な人材を定着させる
人材確保に掛かるコストとは、募集時の広告費や代理店費だけではなく、その人材が業績を上げ、会社に貢献し成果を出すまでに要する社員研修や教育に掛かる時間と費用をいいます。たいていの場合、これは中・長期的な投資になります。
有能な人材の維持は企業にとって成功の鍵です。求職者不足の市場では特に経験年数の高い人材をの定着率を高める事が新入社員を採用することよりも重要になります。
有能な人材を維持するために取り入れる手段は給与や賞与面だけではありません。スポーツジムのメンバーシップや、社員旅行、ストックオプション、社員研修や育成プログラム、その他の福利厚生など、待遇パッケージ全般を魅力的にすることで、有能な人材の維持や定着率の安定につなげることができます。
どうすれば有能な人材の定着率アップにつながるのかをよく理解することが鍵となります。成功となるのは複数の手段を常時用意しておき、個々の社員に合った方法を使うことです。一つのソリューションを全ての社員にというアプローチはもはや有効ではありません。
キャリア開発と報酬・賞賛です。
定着率アップ対策として、何がパラメーターとなるか(財務、構造、リソースなど)は企業によってもちろん異なります。 キャリアアップとは、ただ単に昇進という意味だけではなく、業務内容やその人材の役割にも関係します。 積極的で、熱心な社員には、明確なキャリアパスを提示し、それに向かって邁進しやすい環境を提供する事は有効的です。 逆に、それほど熱心ではない社員には研修・勉強をさせるためにフレキシブルな労働時間を与えたり、いままで携わったことのない業務に挑戦させてみるというのも良い手段です。
大半の人々は金銭的な報酬アップ(昇給・賞与)を魅力的に感じます。しかし、おおくのリサーチによると、仕事から得た達成感や満足感は単純に金銭的な報酬よりも高いモチベーションを出すということが判明しています。 やる気をうみだすのは、魅力的なタイトル・役職名であったり、リーダーシップをミーティングで取らせたり、判断権を与えたりすることも有効に使えます。
鍵となるのは、このように複数ある要素を個々の社員に関連させることです。 パフォーマンス・レビューの際は、やはり社員の話をよく聞くことで、どの方法がこのスタッフには効果的なのかが明確になります。
会社の社風や雰囲気も定着率と深く関係します。大半の人は必要とされていると感じたいだけではなく、スタッフの一員として組織に所属し、同僚と繋がっていたいと思っています。もしも価値のある人材を失っているのであれば、会社の社風が繋がりを促進していないからかもしれません。
定着率アップのためのポイントをまとめると:
- 社員の話をよく聞き、何を求めているかをよく理解すること。
- 金銭的な報酬だけを考えない。
- 社員一人一人の定着価値を考える
- 社風や会社の雰囲気を理解する どの社員が自分は組織の一員だと強く認識しているのか?