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アセスメントセンター

アセスメントセンター

アセスメント・センターとは、通常の面接プロセスの代わりとなる採用方法です。アセスメント・センターについては賛否両論ありますが、採用活動に際し、どの様な事を重視するべきでしょうか。

理想だけを言えば、ある地位に就くべき人物を採用するとき、我々は「お試し期間」を設け、事前に実際の仕事ぶりを観ようとするでしょう。これが思うようにならないことは往々にしてありますし、一時雇用して働きぶりを観ようとしても、それはその時点で利用可能な候補者群から選んだだけのことです。アセスメント・センターの良さは、主要な業務のいくつかを再現させ、あなたが作ったシナリオに対し、候補者の方がどのような行動を取るかを観察できる点にあります。

アセスメント・センターはあらゆる種類の仕事に適用可能です - 実際には、必要なトレーニングの特定や長期的なキャリアプランニングの目的でも使用されています。世界5大会計事務所のなかには、パートナーに昇格させようかと考えている従業員にアセスメント・センターを実施して、昇格の可否を決めています。このような会計事務所は、適切な資格を持った人物、できれば心理学者、あるいは少なくともその分野での実績があるプロフェッショナルのリクルーターによって、プロフェッショナルな運営をされる必要があるからです。

アセスメント・センターのフォーマットは本来、軍隊での人材選抜のために考案されました。これにより、プレッシャーのかかる現状に近い状況で多数の人物を評価することが可能となりました。最終的には企業がこの方法に目を付け、50年代から60年代、70年代には多くの大企業にとって「有意義のあるやり方」となりました。現在でもこのような先駆的な企業で依然として使用されていますが、その方法論は変遷を遂げ、多くのタイプの組織で、さまざまなスケールで使用されるようになっています。

アセスメント・センターは、「クロスリファレンス」システムという原則に基づいて運営されます - つまり、複数の評価者(アセッサー)が、複数の演習において、複数の能力(コンピテンシー)の評価を行うのです。大切なのは、潜在的にもっている候補者が今度必要となる能力や振る舞いを事前に定義しておくことで、演習で必要な振る舞いを導くことが可能になるのです。平均以上の成績を残した候補者を、選考を通過した候補者とみなしたり、既存の社員をベンチマークとするのもアセスメント・センターの実施法の1つとしたりします。しかし、この方法はデータを増やすごとに信憑性が増すので、初期の頃には決定材料が少なく、決断が多少なりとも難しくなるので、適切なスキルを決定するための調査と計画が必要となります。適正能力の選定がはっきりすると、次の問題はそれらを簡単に確認できるような演習の設計となり、それぞれの候補者は平等の基準に沿って、客観的に測定されます。よく採り上げられる「振る舞い」としては、チーム・プレイヤー、顧客第一主義、影響力、コミュニケーション、リーダーシップなどがあります。

アセスメント・センターの実施期間は通常、半日程度ですが、構造と演習によって異なります。自分がどのようなことに直面するのかを候補者に事前に知らせ、候補者の能力が充分に発揮できる様手配してあげましょう。アセスメント・センターの定義としては、グループ・ディスカッション(グループ内でどの様な振る舞いをするか、誰がリーダーの資質を持っているかなどを見ることができる)、ロール・プレイ(チーム関連の活動に重きを置いても良いでしょう)、能力または心理テスト、ならびに構造的面接など、少なくとも3つか4つのセッションを設けること。評価者が経験豊富である場合には、演習ごとに各候補者に対する標準的な評価尺度を設定し、その後、セッションの終了時に評価者のチームがそれぞれの知見を集約します。

このセッションは会社のプロモーション目的でも使用することができ、会社訪問のツアーや新人研修用ビデオなどに組み込んでも良いでしょう - ただし、御社がいかに働きやすい場所なのか、と会社を「売り込む」のをけっして忘れないように!

アセスメント・センターのメリット

  • 実際の仕事環境を実演するので、仕事でのパフォーマンスを予測するのに有効であると立証されています。
  • 候補者は、就業後の役割や会社についてより現実的な視点を持つことができます。
  • 候補者は全員、共通の基準に沿って客観的に評価されます。
  • 実際に就業後の姿が想定しやすいため、採用コストが軽減されます。
  • たとえ合格しなくても、 「公平なチャンス」が与えられたことにより、候補者の満足度が高まります。
  • フィードバックは詳細で、業務に密接に関連していますので、研修設計のための資料としても使用できます。

デメリットは?

実施日に最高のパフォーマンスを発揮しなければならず、そうでなければ落ちてしまうというのでは候補者にとって不公平である、という意見もあります。これに対して2つの反論意見があります。通常なら、候補者には1時間の面接しか与えられません。また、事前に詳細な説明が行われ、何が起こるのかを知っているのであれば、候補者が大混乱に陥ることはないでしょう。

アセスメント・センターを採用時に設ける事は、検討に値すると思われます。

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